倉本 信之 Kuramoto Nobuyuki
内モンゴル芸術学院で客員指導を終えて、まだ体力も時間も余裕があったので四駆をチャーターし陸路チベット取材の旅に出向いた。高原を四駆の走るにまかせ遊牧民を訪ね歩いた。その道すがら一張りのテントを見つけ一夜の宿をお願いしたのである。前触れもない見ず知らずの遠路からの客人を笑顔で迎い入れ、テントに招き入れてくれた。そこで、何日かを遊牧民と共に過ごさせていただき遊牧民の心に触れたのでした。
生きとし生けるものに思いやりを抱き、大地を畏怖し、逞しく生きる姿でした。「自然に一番近い生き方」と、とめどなく涙した思いがあります。その虜となって「チベットの民の心」を描き続けて早24年になります。
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